インピンジメントとは「衝突」「挟み込み」という意味で、肩関節インピンジメント症候群とは肩関節の運動時に骨や軟部組織が衝突を繰り返すことによる病態の総称です。
また肩関節インピンジメントは、障害の起こる部位や衝突する部位により以下のように分けられます。
- ▶関節内インピンジメント(肩甲上腕関節)
・オーバーヘッドスポーツ(野球、テニス、水泳、バレーなど)選手の肩関節障害に多い。
・加速期のトップポジションにおいて腱板関節面と関節窩後上方の衝突を起こすインターナルインピンジメントが多い。
・肩関節最終可動域で前上方や後上方に痛みが生じる。
・関節唇損傷や腱板断裂を伴っていることがある。
- ▶関節外インピンジメント(滑液包側)
・日常生活動作によっても起こりやすい。
・肩峰下や烏口下で衝突する。
・腱板断裂や石灰沈着性腱板炎を伴っていることがある。
上記2つに共通しているのは、腱板の機能不全が原因になっていることがほとんどであるということです。
腱板の機能が低下していると、上腕骨頭の関節窩に対する求心位を保てず、関節運動が乱れてしまい肩関節周囲で衝突が起きてしまいます。
当院では、このような傷病に対して痛みをとるだけではなく、腱板の機能を改善するためのトレーニングも並行して行い、根本的な改善を図っていきます。