スポーツ動作中などに多く発症する筋損傷で、筋打撲傷を除いたものを総称して肉離れと呼びます。
肉離れには、以下のような3つの特徴があります。
①損傷筋は形態的特徴があることが多い(多くは羽状筋)
②遠心性(伸張性)収縮で発症することが多い
③筋腱移行部を損傷することが多い
しかし、筋膜炎やこむら返りと症状が似ているため肉離れを起こしているかどうかの鑑別が重要になります。
肉離れは、筋肉であればどこでも発症する可能性があります。そのなかでも、スプリント中に起こるハムストリングの損傷が一番多いと言われています。この他に、サッカーのシュート動作時の大腿直筋や内転筋、フェンシングのファント動作の内転筋、さらにはテニスやバドミントンの切り返し時の腓腹筋内側頭、長距離走におけるヒラメ筋など下半身に多く、受傷機転は様々です。
重症な肉離れが起こるような受傷機転や大きな外力がが成長期に加わると裂離骨折となることもあります。
当院ではそうした骨折などの見逃しがないように、理学所見だけでなく超音波検査装置を用いて判断し、必要があればより詳しい検査ができる医療機関へ紹介しています。
また、比較的軽度の肉離れでも競技復帰を急いでしまうと、再発を繰り返してしまうので、充分にリハビリをする必要があります。当院では、再発予防に力を入れていますので、けがを繰り返してしまうなどのお悩みをお持ちの方は気軽にご相談ください。