捻挫とは、骨折を伴わない関節包や靭帯の損傷で、関節の生理的範囲を超えて運動が強制されて生じます。重症例でリハビリが不十分だと、慢性足関節不安定症(Chronic ankle instability : CAI)に移行してしまうことも多いため、確実な診断と適切な治療、再発の予防が必要です。
当院では、損傷部位・重症度を判断をするために超音波検査機器を使用しており、その重症度に応じて処置をしています。また、医療機関への紹介も行っていますので、お悩みの方は一度ご相談ください。
足関節外側損傷(内返し捻挫)
足関節外側の損傷は足部の内返しが強制されて生じます。受傷時に損傷する組織として
- 前距腓靭帯(anterior talofibular ligament : ATFL)
- 踵腓靭帯(Calcaneofibular ligament : CFL)
- 二分靭帯
- 長短腓骨筋腱 …など
があり、その中でも前距腓靭帯が一番多いと言われています。
特に小児では、骨端線(成長軟骨板)の損傷により、裂離骨折や関節軟骨損傷を併発しやすいため注意が必要です。
また内返しの際に、足関節内側に位置する三角靭帯などの軟部組織損傷や、骨の衝突によって距骨骨軟骨損傷も生じることがあります。それにより外側だけでなく内側にも痛みが出る場合もあります。